この匂いを知っている。
回覧板ってご存じでしょうか?
マンションで、町で、部落で、回ってきたことはないでしょうか。
ようするにね、グループ内の人にお知らせがあるとき、もしくは配布物があるとき、それをバインダーに挟んで順々に回していくんだ。渡されたら責任を持って次の人に渡すの。バトンだね。
で、これがもうめんどくさくて!
・・・っていうのは今回の主題じゃない。
先日ですな、仕事場で人がいなくて、私が隣りの家に持っていったんですよ。
そこのうちのおばあちゃんもお客様だから、結構気軽に持っていけたんですけど、家にチャイムがない。(これ、珍しいことじゃありませんよ)
「ごめんくださーい、回覧板でーす」と声をかけてカラカラドアを開けたとき、ふっと鼻に古い匂いがついたんです。
中は人気がなく、電気がついていない分昼間でも薄暗くて、天井近くにくすんだ神棚がある。
こういう家、うちの地方ではよくあります。むかしはさぞ、大きく栄えた家だったんだろうな。その骨組みを崩さずにいまの家を造ったんだな、みたいな匂い。
なんというんだろう。埃・・・とは違う。台所のお味噌の匂い?・・・とも違うなあ。柱に染みついた・・・ほら! もっと文学的に、ほら!!
と考え考え、途中でふっとひらめいた。
古い神の匂いがする
これだぁっ!!(なにが?)
いいなあ、遠野物語みたい。民俗学の香りみたい。うっとり。
この勢いで小説を一本書けないかな!と思ったまま放置してるので、悔しいから日記に書いてみた。

